2013年04月09日

不妊治療と保険

金融庁は4月4日、金融審議会「保険商品・サービスの提供等の在り方に関するワーキング・グループ(WG)」(座長=洲崎博史京都大学大学院法学研究科教授)の第13回会合を開きました。

少子高齢化社会に対応する商品として不妊治療保険の解禁について議論しましたが、果たしてその結果は・・・




保険毎日新聞の1面がこの内容を報道しています。
「社会的意義の重要性を理由に積極的に推す意見と、商品化に際しての技術的な課題から慎重に対応すべきとする意見に分かれ、結論は持ち越しとなった」という結果だそうです。

「不妊治療は、治療内容によっては高額な費用が掛かることから、保険商品化によって子どもを望む家庭が安心して治療に専念できる環境を整備し、社会的問題である少子化への対策を後押しできるとしてWGの検討事項としていた。一方で、不妊は疾病かどうかなど原因の特定が難しく、保険料算出に必要な発生率などの基礎データも取りにくい。また、不妊治療を受けるかどうかは被保険者の意思に委ねられていることからモラルリスクや逆選択の恐れがあるなど技術的課題も指摘されている」

「WG事務局では、不妊という事由の発生の有無について偶然性が認められることに加え、経済的な負担のてん補に対する社会的需要も見込まれることから保険成立の前提条件を満たしているとして、契約締結後の一定期間を補償の対象外とすることや保険金の給付回数や給付金額の上限を設けるなど技術的課題への対応を前提に不妊治療保険を解禁する案を提示。実際の引き受けに当たっては商品の特性を踏まえた適切な商品設計やリスク管理が行われるようにするための措置について実務的に検討するとした」

「商品化の容認に対しては『待機期間や給付回数制限を設けることでモラルリスクや逆選択の懸念を解消した上で、事業として採算が計算でき、需要があるのであれば、商品化に向けて解禁することは悪いことではない』(後藤元委員)、『社会的に意義が大きく、また、やる気のある事業者のために門戸を開くことが重要 』(錦野裕宗委員)といった積極的に認める意見がある一方で、『現時点で料率算出に有効な信頼性のあるデータがなく、保険会社が適切に収支管理することが難しいため、慎重を期すべき』(水口啓子委員)、『社会的な意義があっても保険技術的に難しいのであればもっと議論が必要』(米山高生委員)といった慎重論も強く、結論には至らなかった。 」

以上の内容ですが、まとめると商品ニーズは間違いなくあるが、保険会社の経営を考えたときに採算ベースに載せるのが困難で、しかもモラルリスクや逆選択も懸念されるということですね。

しかし、モラルリスクや逆選択が起こる可能性があるならば、それを防ぐ商品性や保障内容にすれば良いわけで・・・。この商品によって少子高齢化に歯止めがかかる可能性があるならば、積極的に検討しても良いのではないでしょうか?




タグ:不妊治療
posted by RYO at 11:59 | Comment(0) | 生命保険業界ニュース・動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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